腹八分で生きよう

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エゴイスト

数日前、久しぶりに映画を観てきました。

 

そのさらに数日前、俳優の宮沢氷魚くんがFCCJの記者会見で流暢な英語で話している動画を偶然見つけました。

彼が英語を話せるのは知っていましたが、実際話しているのを初めて見ました。

話し方が上品で、オーラが王子様なのですよね。

 

その会見の話題が映画「エゴイスト」についてでした。

それまで「エゴイスト」については全く知らず、共演者が鈴木亮平さんだということもその時に知りました。

 

原作は同タイトルで、エッセイストの高山真さんの自伝的小説です。

 

ネタバレしたくないので、内容は詳しくは触れませんが、同性愛者のお話です(この表現・・・、中身はもっと深いです)

2人の俳優さんが「ゲイ」をどう演じるのだろう?と興味がありました。

とくに、鈴木亮平という俳優さんは、知的でどんな役にもなりきる(憑依する)、そんなイメージです。

 

そんなわけで、観に行ってきました。

 

もう、とにかく鈴木亮平さんに圧倒されました。

想像以上の役作り。

表情、立ち居振る舞い、歩き方、言葉、間の取り方、なにもかも「ゲイ」そのもの。

人を愛するという感情が全身から出まくって、それはそれは「優しく美しい」のです。

そして、ガタイはいいのですが、その反面「脆い」内面も見事に表現しています。

 

私はごくごく普通の人間で、恋愛対象は異性です。

そして、どちらかというと愛とか愛することとかに対してドライな部分があります。

性的マイノリティの方は一般的にその感情を秘めていることが多く、苦しんだり悩んだり葛藤したりするので(人それぞれだとは思いますが)その分、愛がピュアで、深く、丁寧で、優しく、重くなっていくのではないかなと感じました。

 

その愛が相手に注がれれば注がれるほど、もしかしてそれは自分のエゴなのかもしれないと自分を責めてしまう。

さらに、注いでも注いでも、満たされない心の空虚感や孤独感が襲ってくる。

鈴木亮平さんはその表現が素晴らしいのです。切ないくらい。

 

氷魚くんは、透明感があって、素直な青年を好演。

また、ドリアン・ロロブリジーダさんをはじめ、ゲイ役のキャストの皆様は当事者なので、それも含めて丁寧な演出がなされているのだと思いました。

母親役の阿川佐和子さんも自然でよかったです。阿川さんでないとあれは出せないのかも。

阿川さんの「愛する人が男だって女だっていいじゃない」っていうセリフがほんとにあったかかったです。

 

さて私、観ている途中から涙が止まらなくなりまして。

しかも、何の涙かよくわからないのですよ。

何かが揺さぶられたのかな。

公開初日から2週間経っていたのに劇場がすごく混んでいたのですが、両隣の人に泣いていると思われるのがすごく恥ずかしかったです。

 

途中いくつか???のシーンがありました。

私の貧相な見方、解釈だと???なのです。

解釈に正解は無く、観ている人それぞれなのかもしれないのですけどね。

これってどういうこと?こうだよね?って

誰かと確かめ合ったり共有したりしたいのですが、

なにせ、映像がストレートな表現満載(R15指定)でして、

誰にでもお勧めするという勇気がないのです。(みんなに観てほしいけど。)

 

自分で確かめるためにもう1回観に行こうかな。

 

ではでは。